ところで、時速40kmで10車線の道路を走るという条件が同じでも、そのときの道路状況によって、移動にかかる時間は異なってくる。 道が混んでいれば、当然時間がかかるようになる。

また、実際の通信では、ヘッダやトレイラなどのデータ以外の情報も送らなければならない上、伝送終了の合図にかかる時間や、他のノードが送信割り込みをできるようにデータを送信できない期間(インターフレームギャップ)もあり、これらのようなデータ以外の情報のやり取りによる損失(オーバーヘッド、レイテンシ)を0にすることはできない。

ハードウェアの処理速度など、通信以外の要因も関わってくる。

こういった様々な影響を考慮して、実際のネットワークでどれだけの転送速度になるかを表す指標として、スループット(1秒あたり何ビットのデータを送ることができたか)が使われる。