TCP/IPが利用される以前のネットワークでは回線交換方式が主流だったが、この場合、コンピュータをネットワークで接続するには、コンピュータ1台につき1本の通信回線が必要になる。 しかし、これではコストがかかる上に、あまり使わないコンピュータに引いた回線は無駄になってしまう。
1人の常連客しか来ないコンビニも、常に誰かしらが利用しているコンビニも、同じくらい経営にはお金がかかる。 当然、後者の方が費用に見合っているといえる。
一人専用の回線を用意するより、みんなで回線を共有して分け合う方がよい。
そこで生まれたパケット交換方式では、1本の回線を共有するために、1つのデータをある大きさ以下の単位で区切って送信する。
区切られたデータのかたまりをパケット(packet)といい、郵便の小包(package)によく例えられる。
送信させるパケットには送り先などを表す荷札(ヘッダ)が貼り付けられ、この荷札をもとにパケットの配送処理が行われる。
パケットのうち、ヘッダを除いた部分、すなわち荷物(送信するデータ)を入れる箱のことをペイロードという。